はいさいまるちゃんです
クエと他のハタとの見分け方は、茶色で斑点がなく、横縞のある仲間で、その縞の前2本が頭のほうに流れていると正真正銘のクエです。 この「正真正銘」というのが悲しい話で、実は顔の周りに斑点のあるニセモノを、最近見かけるようになっています。もともとクエは人口種苗(稚魚)の生産が難しく、養殖に向いていませんでした。そこで、近似種のヤイトハタ(体じゅう斑点のあるハタ)とかけ合わせて「クエハタ」を作り、養殖が始められました。こいつの顔には少しですが斑点があります。このクエハタは、比較的安価な「クエ」として出荷されたほか、西日本で近年流行している海上釣り堀にも出荷されました。海上釣り堀とは、文字通り海に浮かべたイケスの中に養殖のマダイやブリ、カンパチ、その他定置網に入った天然魚などを放流し、釣り客に釣らせる遊魚施設です。利用者からは、クエハタは宝くじのような存在として扱われています。 これらのクエハタは当然厳重に管理されていると思いたいのですが、なぜか、最近顔に斑点のあるクエを海でときどき見かけるのです。 クエハタには繁殖能力がなく、放流することは本来の種を撲滅させる手段とも聞いているのですが。。。 さすがに最近では完全な人工種苗を使ったクエの養殖も成功しているので、せめて、人の手で作るなら、逃げても大丈夫な本物のクエにしていただきたいものです。 それじゃ また